裸足(はだし)の国で靴を売る(その2)【時間軸】最強伝説
こんにちは。いかがお過ごしですか。
以前「裸足(はだし)の国で靴を売る」というお話をしました。
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その時の結論は、セールスマンのAさん、Bさんどちらが正しかったか?に「正解はない」という比較的常識的な結論でした。
しかし、これからの世の中で要求される生産性という観点でみるとどうなるでしょうか。
一緒に考えてみたいと思います。
「裸足(はだし)の国で靴を売る」のストーリー
「裸足(はだし)の国で靴を売る」のストーリーを簡単におさらいすると、誰も靴を履いていない裸足の国へ靴のセールスマンのAさんとBさんが行きます。
そこで、Aさんは、裸足の国の人達は誰も靴を履いていないので、裸足の国ではこれからたくさん靴が売れると思います。
Aさんは靴の見本を置いて一度帰国します。
一方のBさんは、裸足の国の人達は誰も靴を履いていないので、裸足の国では靴は売れないと思います。
Bさんは、靴を履いているが、靴の販売店が少ない隣の国へ行き、靴を売ることにします。
ざっと、こんなストーリーでマーケティングとしてAさんとBさんのどちらが正しいかというお話でした。
さて、前回のお話では
Aさん
再訪問 45足売る → サッカーボールを置いてくる
再々訪問 サッカーチームの人たちに売れる(何足売れてか不明であるが、多くて100足くらい?)
Bさん
隣の国で靴のお店を始める → 4500足を売る
という設定でした。
話の終わりまでの両者の売上げは Aさん 45+100=145足 Bさん 4500足
となっています。
時間軸最強伝説
最強伝説はちょっと言い過ぎかもしれませんが、時間軸を入れることで違った姿が見えてきます。
一定の期間では
時間軸を入れるとは、ある一定の期間のインプットとアウトプットで成果を考えることです。
モデルを単純化するために、出張は日帰りとします。また、お店を構えて、売上をあげる期間を1ヶ月とします。
サッカーボール代とお店開業経費は省略します。
Aさん インプット:2日 アウトプット:45足売上げ +サッカーボールを置く
Bさん インプット:30日 アウトプット:4500足売上げ
そうすると、たった2回の出張訪問で145足を売ったAさんは短期間でそこそこの販売実績を上げたことがわかります。
しかも、売上を上げるために行ったことはサッカーボールを置いただけ。お金な投資もわずかです。
一方のBさんは店舗を構えたので、店舗開業のため30日の期間とかなりのお金を投入していることが考えられます。
例えばですが、この期間を1ヶ月とすると、
Aさん 45+100足売上げ/2日間(2回日帰り出張)= 72.5足/日
Bさん 4500足売上げ/30日間(1ヶ月)= 150足/日
AさんよりBさんのほうが約2倍の売上となりました。
時間は最も貴重な資源
私達は何か物事をする時には投入した時間はあまり考えません。
時間は資源です。
しかも、誰にでも平等で、お金のように増やすことはできません。
Aさんは2日間しか、時間という資源を投入していません。
一方、Bさんは1ヶ月まるまる靴の販売のために時間を投入しました。
別の見方をすれば、Aさんは2日間しか時間を投入していないので、残り28日間という伸びしろがあります。
たとえば、裸足の国へ出張していない時は、サッカーのユニフォームなどを仕入れて靴とセットで売ることもできます。
Aさん 45足売上げ → サッカーボールを置く →100足売上げ → ユニフォーム売上げ → +α → ?
Bさん 店舗を構える → 4500足売上げ → 4500足売上げ → ?
もちろん、Bさんにも伸びしろがありますが、残念ながら時間という貴重な資源を使い果たしています。
残念ながら、伸びしろは限定的である可能性が大いにあります。
ですから、時間軸という概念を持ち込んだとき、評価は逆転し、Aさんの売り方の方がめちゃくちゃ将来性があります。
私達は何かをやる時に、とかくそのためにどのくらい時間をかけたのかに無頓着になりがちです。
しかし、時間は有限な貴重な資源です。
時間がどのくらい必要か?
これは最も重要な指標です。
まとめ
裸足の国で靴を売る話に時間軸を取り入れてみました。
時間軸を取り入れると別な姿が見えてきましす。
もちろん、Aさんのサッカーボールを置いてくることが成功につながるかどうかはわかりません。
しかし、Aさんは時間をかけていない分、他のことができる可能性は高まっています。
時間は貴重な資源です。
時間の投入により、将来性がどんどん変わっていくのです。